FMトランスミッタ6号機(現行機)


今までの問題点を洗い出し、解決すべくいろいろ構想を練りましたが…やっぱり
スーパーヘテロダインかなぁと思ってみた。理由は5号機の問題@とAを解決する為だけど

@出力周波数を変えると変調度が変わる。(バリキャップがF/V=一定でない為)
A出力周波数を変えるとひずみ率が変わる。(バリキャップがF/V=一定でない為)


スーパーへテロにすると イメージが発生して問題となりますが、実使用帯域内にイメージが入らないようにするため、IFを500MHz程度の
高い値にすると解決します。そうすると、局発のSSB雑音が大量発生してS/Nが悪くなるというAMステレオトランスミッタのような
オチがついてる訳で⊂⌒~⊃。Д。)⊃
…こんな感じでいろいろ問題は多いわけで。無い知恵を絞って構想中


FM直線性を確保する為、過去の名機と呼ばれたFMチューナーの回路を漁って参考になるものはないか調べてみましたが…ある意味スゴイ
例えば、FMをPLL方式で検波する時 PLLを局発VCOとRSフリップフロップで組んだ位相比較器で作りますが、局発VCOとDBMで作ってあったり
FM-IF段の増幅器は通常リミッタ増幅して振幅成分をかき消してAM抑圧を掛けますが、AM抑圧を掛けるとFMの位相成分が乱れるので
AMのIF段増幅器のようにAGCを使ったリニア増幅をさせていたり(DLLD方式)
検波時に発生したFM直線性誤差を消す為、検波した音声を二乗、三乗、四乗して後で混ぜて2〜4次高調波を打ち消したり(DCC方式)
…もうね、やりたい放題な訳ですよ。スゴイよ本当に全部マネできないよ
DCC辺りはパクれそうだけど…

とりあえず、今回は従来のアナログ+PLLでそこそこ実現できる範囲で作ってみようかと。良さげなバリキャップも見つけ事だし


PICのソースファイル
PICのhexファイル

回路図

入力音声フィルタ
MPX生成器
FM変調(VCO)


全景 いつもの配置(笑) いつもの面構え(笑)



内部   緑色の線は殆どが電源
 左上…高周波(VCO,PLL,フィルタなど)
 左下…MPX生成部
 右上…電源+サーキットブレーカ
 右下…音声LPF+レベルメーター用半波整流


性能は…いろいろとありまして(;つД`)

良い点

@セパレーションは問題なし 500Hz〜3.2KHzで60dB程度取れている。1KHz付近で最高65dB
A周波数を変えても変調度の変化が少ない(2.7%程度)


悪い点

@歪み率が悪い THDが-55dB位 2次高調波が-56dBc位出る 3次以上は殆ど出ない
 L+Rのみ、またはL-R成分のみでFM変調するとTHDは-65dBc程度まで減る

セパレーション特性と歪み率はどっちの性能を取るかで変わります。現状はセパレーション特性に重点を置いているので鬼のようなセパレーションが出ます
原因は乗算器NJM4200の非直線性誤差か、測定器代わりに使っているラジオ(KT-1100D)の歪かと思いますが、これ以上は良く分からん_/ ̄|○ il||li

もう…アナログでそこそこやれそうな所は大体やりました。多分。次はデジタルで逝こうかと。
アナログだと部屋の温度が変わっただけで性能が平気で変わっちゃうし…はぁ(;つД`)






(以下2012/04/01加筆)
FPGA デジタルFMステレオチューナーを入手したのでFMレシーバーの性能に左右されない特性を測ってみました。
↓は歪み率の測定結果。1KHz付近で最低の値。低い周波数が悪いのはPLLの影響によるものではないかと推測します‥。
逆に高い側で悪いのは多段で使用しているOP-AMPの歪みが累積しているのが原因かなと思います



↓はセパレーションの測定値‥。赤い線はデジタルFMステレオチューナーの理論値。 L→R または R→Lの値が理論値を挟んで
グラフ上の上下にあるのが何とも‥。



↓Rchのみ100%入力 Rch出力の解析結果 2次以上の高次高調波は発生していないよう‥。



↓Lchのみ100%入力 Rch出力の解析結果 セパレーションを計算すると10.78-(-79.27)=68.49dB 但し安定しない‥_/ ̄|○ il||li



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