FMトランスミッタ8号機‥半デジタル半アナログ機


FMトランスミッタ6.2号機を作る過程で、MPX生成までデジタル、VCO以降をアナログ の構成にしてもそれなりの性能が
出る事が分かりました。‥なのでローコスト版として6.2号機のような試作品ではなく、完成品に近い物を作ろうと‥
‥ついでに今まで弱かった音声入力系統を増強して、SPDIFやUSBなどもつけてしまおうと考えました。

↓が今回作った8号機‥正面から見た図では、7号機や6.2号機と同じ。





背面に今回SPDIF光入力とUSB入力を付けました。





中身は↓のようになっています。IC類は基板半田面についているので、この図では見えない裏側に大量についています。




基板をひっくり返して半田面を見ると↓のような状態。パターンを間違えてカッターナイフでパターンカットして
ジャンパー線やリードで補修するのは、もはや伝統芸の域(;つД`)







内部ブロック図は↓の通り。今回デジタル入力が付けたので、音声のサンプリング周波数が入力ソースによって
いろいろ違います。なのでサンプルレートコンバーターとしてAK4124VFを付けています。




DSP内部は↓の通り。6.2号機とほぼ同じです。あと、使い物にならない機能を削除したり、追加したり‥






○FPGA-FMレシーバーで復調した結果

 全高調波歪率(THD)





 セパレーション特性。FPGA-FMレシーバーの限界まで行っているので80dB以上の数値は参考値としてみた方が良いかも





LchとRch 1KHz入力。レシーバーのLch出力をモニターした結果




音声無入力時





回路図 回路図(Bsch版)

まともに売れたときの事を考えて作った説明書⊂⌒~⊃。Д。)⊃ 

欲しい方は諭吉1.2枚(送料別)で差し上げます‥詳細はメールにてご連絡の程を。あ‥でも部品の在庫、完成品の在庫両方ともナイ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
ので受注生産?
ある程度のデータは↑の説明書に載っているのでそちらを参考に‥





そういえば、ローコスト版と言っておきながら、実際全部で幾ら掛かっているのか、調べたのが↓
エクセル版はこちら


今まで作って来たトランスミッタの中で一番部品代が掛かっているという‥いゃ入力端子増やして利便性が上がったし、部品も何とかミクスのせいで
2割とか平気で上がっているからそのせいでしょ(震え声)



-------------------------------------------1年後の経年変化測定---------------------------------------------------------------

製作から1年経ち、その間ほぼ電源入れっぱなしで放置していました。フルデジタル機なら特性の劣化は無いですが、半アナログの
本機の場合はどうなのだろうと測定した結果が↓のように‥

FPGA-FMレシーバーを使用(ソフトVer35)してPCで測定します。周波数は86.8MHz


1KHz100%変調ステレオ時のTHD 0.0244%



音声無入力ステレオ時の特性 0.4HzにPLLの変調が-71dBFS乗っているので全体のレベルが上がっていますが、10Hz〜15KHzを抽出して
SNを測定すると75dB程度でした。



セパレーション特性の比較。一番劣化しやすい項目です。1年経ってこの程度の劣化で済んでいるのは良い方ではないかと。



前から気になっていたのですが、セパレーション特性のグラフが波打っています。多分ですが、FPGA-FMレシーバーのソフトver35の
デジタルフィルターの特性が波打っているのではないかと思っています。そう‥逆Sincフィルターを組んでいる部分の特性があやしい。
‥といってもセパレーションが70dB程度は出ていますし、通常使用においてはまったく気がつかない領域の誤差なので何も問題は無いと思います。

正直言えば自分が作ったデジタルフィルターの特性が合っているか、FPGA-FMレシーバーの製作者である林様のデジタルフィルターが合っているか
分からなかったりします。逆Sincフィルタを組んで通過域のレベルを0.0001dB単位でマッチングさせるなんて誰もやってないですし、MATLABなどの
市販ソフトを用いて設計しても、そこまで性能が出ているか誰も分からなかったりします。


------------------------------------------- 2016.04.13 追記  ------------------------------------------------------------


初公開から2年経つので、また例のごとくソフト公開して‥‥といってもこれと同じ物を作る人が居るのだろうかと思いつつ(ry

DSP1個目のソースコード と hexファイル
DSP2個目のソースコード と hexファイル





訂正・変更履歴


2014.08.28   初版
2015.09.16   経年変化を測定
2016.04.13   ソフト公開


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