アイロンで基板を作ってみる。(作成中)


回路規模が大きくなり、部品数で200個近くに到達するようになると、ユニバーサル基板で作った場合
配線ミスが多発して動かなかったり、大きくなりすぎていつも使っているタカチのケースに入らなくなったり
いろいろ問題が起きてきます。
そろそろ、プリント基板に手を出さないと厳しいと感じ始めたので、数年前から巷で?噂になっている
アイロンで基板をつくる手法に挑戦してみました。


まずはパソコンを使って基板のパターン図を作っていきます。有名所ではPCBEやEagleがありますが、PCBEを使うことにしました。
Eagleはお金を払わないと100×80mm以上の基板が使えないらしいので。
半ば悲鳴を上げながらアートワーク作業をしていきます。 ちなみに↓の図面はAMステレオ4.1号機の試作品



上記図面をレーザープリンタ印刷すると↓の図面が印刷されます。



印刷する紙次第で相当成功率が変わるので試行錯誤が必要ですが、↓のフジ マット仕上げファイングレード 通称ぶどう紙が
一般的にいいらしいです。



当方はフジマット仕上げスーパーファイングレード 通称りんご紙?の方が良いような気がします。レーザープリンタのトナーや
アイロンの温度などに左右されますが、りんご紙の方が後で紙をはがす作業が楽になります。
その代わりぶどう紙と比べりんご紙はアイロンが高温にならないとうまくトナーが溶けず、基板に転写されないです。





印刷した紙を切り取り、基板上に乗せます。この時、余裕があれば一回り大きい基板に転写した方が
成功する確率がアップします
転写する図面と基板のサイズが同じの場合、基板のふち部分がうまく転写出来ないことが多いです。





アイロンの温度を最高にして、スタンバイさせておきます。この時のアイロンの温度は191℃




アイロンを一思いに基板上に乗せます。なるべく力を掛けて押し付けます。一箇所に数秒当たるようにしながらアイロンを
移動させていきます。
基板の中央ぶ付近から始めて、基板の端に向かって放射上に押し付けていきます。
ぐりぐり押し付けすぎて、紙がたわまないように気をつけます。トナーが基板から剥がれてしまいます。




まんべんなく押し付けて5分程度経つと紙がうす茶色に変色します。また紙と基板が接着剤でつけたように
密着していると思います。この時点で紙が浮いていたら…多分NG




紙を剥がしやすくする為、濡れ雑巾を被せアイロンを乗せて蒸します。紙を蒸すのが目的なので、雑巾は水分多めに
しておきます




じゅわー…と蒸し中。アイロンの温度はさほど上げる必要は無いです。




蒸し終わった基板↓ 一部紙が基板から浮いていてドギッとしますが、とりあえず気にしないでおきます。




運命の審判。紙を基板からゆっくり剥がします…剥がします…剥がします…。ひぇぇ(ry




うまくいけば、基板にすべてトナーが転写されますが、かなりの確立で紙にトナーが残った状態になります




転写されなかった所はマジックで修正中します




修正が終わったら、うなぎのタレエッチング液につけてエッチング作業をします。




エッチング後の基板、この後ガソリンでトナーをきれいに落とします




ガソリンで拭いた後の基板。黒くなっている部分はトナーが基板の銅箔と同化してしまったらしい。アイロンで
押し付ける時間が長すぎるとこうなります



あとは、フラックスを塗って、穴あけしておしまい。 ご苦労様でした(笑)

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